検査の概要
以下の症状があり、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)と下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)を受けても、原因がわからない場合にお勧めします。
- 原因不明の消化管出血
- 貧血・食道・胃・十二指腸・大腸・直腸には問題ないが、黒い便が出る。
最近まで小腸は「暗黒の臓器」と呼ばれ、診断が困難な臓器でした。最近になって、カプセル内視鏡が開発され、小腸も内視鏡検査が可能になり、より精密な検査が可能になりました。
カプセル内視鏡とは幅11mm・長さ26mmのカプセル型で,先端にカメラが搭載されています。自分で口から飲み込み,通過する消化管(主に小腸)を撮影することができる新しいタイプの内視鏡です。バリウムを用いた造影検査や,小腸内視鏡検査より,患者さんの苦痛や不快感が少ないのが特徴であり,より詳細に小腸全体を観察することができます。
この小腸検査で異常があった場合(出血・腫瘍など)はダブルバルーン小腸内視鏡を用いて止血や生検(組織検査)を行います。
合併症(偶発症)
カプセル内視鏡自体の人体に対する有害性は全くありません。米国では平成13年からの4年間で37,530名中20名(約0.05%)に狭くなった小腸を通過できなくなってしまうことがあったと報告されています。ただし、半年間も腸の中に停滞した症例でもカプセル内視鏡については機器の損傷などなく人体に直接の被害は与えていません。万が一、カプセル内視鏡が長期間排泄されなかった場合には、緩下剤などでカプセルの排出を図ります。
どうしても排泄されない場合には内視鏡によりカプセルの摘出を行うか,腸閉塞の症状を伴う場合には,腹腔鏡手術や開腹手術など外科的処置が必要となります。
またカプセル内視鏡は排出が確認されるまでMRI検査を受けないでください。MRI検査中にカプセル内視鏡の金属部分が人体に悪影響を及ぼす可能性があるためです。カプセル内視鏡の排泄が確認できない場合は,レントゲン検査などで確認しますので,必ず申し出て下さい。
MRI検査中にカプセル内視鏡の金属が人体に悪影響を及ぼす可能性があるためです。カプセル内視鏡の排泄が確認できない場合は,レントゲン検査などで確認しますので,必ず申し出て下さい。
検査の概要
カプセル大腸内視鏡とは,幅11mm,長さ31mmのカプセル型で,2つのカメラとLEDライトが内蔵されています。ゆっくり進むときは1秒間に4枚、速く進むときは35枚の画像を撮影でき、撮影時間は10時間程度です。
自分で口から飲み込み,通過する消化管(主に大腸)を撮影することができる新しいタイプの内視鏡です。カプセル内視鏡を用いた大腸検査は、バリウムを用いた造影検査や、通常の内視鏡検査より患者さんの苦痛や不快感が少ないのが特徴です。
撮影された画像は,腰に取り付けたレコーダーに保存されます。カプセル内視鏡は使い捨てタイプで、排便時に自然に排出されます。検査のための入院は必要なく、平成26年から世界中の国々で患者さんに使用されています。
検査費用
保険適用(3割負担)の場合、約35,000円程度(診察料、検査食、下剤、腸管洗浄剤費用など含む)掛かります。自費での検査は118,800円(税込)となります。
- 通常の大腸内視鏡検査の施行が、痛みや手術後の癒着などで困難な場合のみ保険適応。大腸内視鏡検査が恥ずかしい、怖い、痛いなどの理由で今まで行わなかった方(自費)にも、大腸疾患の観察、診断を行うために苦痛のない検査としてお勧めしています。
この大腸検査で異常があった場合(出血・がん・ポリープなど)は下部消化管内視鏡を用いて止血や生検(組織検査)、ポリープ切除術を行います。
合併症(偶発症)
カプセル内視鏡自体の人体に対する有害性は全くありません。米国では平成13年からの4年間で37,530名中20名(約0.05%)に狭くなった小腸を通過できなくなってしまうことがあったと報告されています。ただし、半年間も腸の中に停滞した症例でもカプセル内視鏡については機器の損傷などなく人体に直接の被害は与えていません。
万が一、カプセル内視鏡が長期間排泄されなかった場合には、緩下剤などでカプセルの排出を図ります。どうしても排泄されない場合には内視鏡によりカプセルの摘出を行うか,腸閉塞の症状を伴う場合には,腹腔鏡手術や開腹手術など外科的処置が必要となります。またカプセル内視鏡は排出が確認されるまでMRI検査を受けないでください。
MRI検査中にカプセル内視鏡の金属部分が人体に悪影響を及ぼす可能性があるためです。カプセル内視鏡の排泄が確認できない場合は,レントゲン検査などで確認しますので,必ず申し出て下さい。